なぜ、この仕組みにしたのか
この注文書の仕組みは、
「一番便利な方法」ではありません。
カード決済を入れて、
その場で購入が完結するほうが、
確かに楽ですし、ポイントも付きます。
それでも、この形にした理由を説明します。
直販には、想定しておくべきリスクがあります
実際にあった話です。
あるお米屋さんが、
自社ホームページを、
そっくりそのままコピーされました。
ロゴも、文章も、写真も、電話番号も。
違うのは、商品の値段(格安)と決済方法だけ。
偽サイトで商品を購入した人が、
本家のお店に
「商品が届かない」と苦情の電話をかけてきます。
お米屋さん自身は、
ホームページを模倣され、利用された被害者です。
本家のお米屋さんに瑕疵はありません。
しかし、
詐欺被害にあった人は
「本家のお店に騙された」と勘違いしている。
その結果、
本家に苦情の電話が集中しました。
守る仕組みがないと、
被害者であっても、業務に支障が出ることがあります。
これは、
直販を行ううえで考えておきたいリスクです。
どこにも所属しないという選択は、
- 利用料がかからない
- 利益をそのまま受け取れる
- 自由度が高い
という、大きなメリットがあります。
その一方で、
トラブルが起きた場合、
自分で自分を守る必要がある
という側面も持っています。
直販は「危ない」わけではありません。
守る前提を知らずに始めることが、危険なのだと思います。
HPの丸パクリは、防ぎきれないから
正直に言うと、
ホームページの丸パクリを
完全に防ぐ方法はありません。
だからこそ、
起きたときにどう対応するかを考えておく必要があります。
カード決済は付けていません
この仕組みでは、
カード決済ではなく
日本国内の銀行振込を推奨しています。
理由は、
トラブルが起きたときに
説明しやすいからです。
カードで購入し、その場で注文が完結すると、
- どこで買ったのか
- 誰に払ったのか
が、分かりづらくなることがあります。
特に、
偽サイトが絡んだ場合、
カード情報を抜き取られ、
二次被害に発展する可能性も否定できません。
もちろん、
ホームページを模倣された側に過失はありません。
それでも、詐欺被害にあった人の中には、
「詐欺サイトで購入してしまった。
あなたのお店を模倣していた。
だから、あなたのお店で弁償してほしい。」
と考える人が、
一定数いるのも事実です。
これは筋違いですが、
対応を迫られる可能性は大いにあります。
どう対応すべきなのかを考える
たとえば、次のように説明できます。
- 当社の正規サイトは https://xxxx.com です。それ以外は当社とは無関係です。
- 当社ではカード決済は行っていません。
- 被害については、警察への相談をお勧めします。
誠実に、
事実として説明できる体制を整えておく。
クレーム対応用のメールテンプレートを用意し、
自衛の手段を考えておくことも、
直販ではとても大切だと思っています。
日本国内の銀行振込を推奨する理由
支払い方法は、
日本国内の銀行振込を前提にしています。
これは、
販売者を守るためだけではありません。
もし、
商品が届かない
という事態が起きたとき、
購入者側も、警察や関係機関に相談しやすいからです。
- 振込記録が残る
- 銀行名・口座が明確
- 日本国内の事業者であることが分かる
どちらか一方が不利にならないよう、
双方を守る形を選んでいます。
大手とは、違う魅力で勝負したほうがいい
個人で、小さく始める事業です。
- カード決済を取り入れたい
- UIに凝りたい
言い出したら、きりがありません。
もちろん、
できるだけ使いやすくしたいとは思っています。
それでも、
それなら「楽天やAmazonに出店する」ほうが早い。
大手と同じ土俵で戦うのではなく、
「自分の作品を、欲しいと思ってくれる人に届けたい」
その考え方を、大切にしたい。
ハンドメイド作品は、
同じものがありません。
これは、
大手では扱えない価値です。
カード決済ではなくても、
信頼できる仕組みを用意し、
誠実に運営していれば、
- 自分の身を守ることができ
- お客様にも安心して利用してもらえる
そう考えました。
小さく始めるなら、この形が現実的です
この仕組みは、
- 小さく始めたい
- トラブルを避けたい
そんな方のためのものです。
- すぐに大きく売らなくていい
- 無理に拡大しなくていい
- ちゃんと守られる形で続けたい
そう考えるなら、
この仕組みが一番現実的だと思っています。
売り手が守られ、
買い手も安心して利用できる。
それを目指した結果です。
