はじめに
ここまで、実際のデモサイトを作りながら、
「SWELLとConoHaでホームページを作る手順」を一つひとつ進めてきました。
- DEMO1 パン屋さんのサイトでは、
お知らせや営業日の発信を中心にした「来店型」のホームページを。 - DEMO2 体操教室のサイトでは、
問い合わせやスケジュール調整をしやすくする「半自動型」の仕組みを。 - DEMO3 ネイルサロンのサイトでは、
公式LINEや外部予約システムと連携した「自動運営型」の仕組みを。
どれも「SWELLの機能」と「無料で使える外部ツール(Googleフォーム・カレンダー・RESERVA・公式LINEなど)」を組み合わせて、
個人や小規模事業でも自分で運用できるHPを目指しました。
この記事では、その3つのデモサイトを振り返りながら、
業種ごとにおすすめのトップページ構成と導線の考え方をまとめます。
説明アイコン 「予約が必要な業種か」「LINEでの運用が中心か」「ブログを更新したいか」など、
あなたの事業スタイルに合わせて最適な形を見つけていきましょう。
🍞 予約なしで来店できるお店の構成例(DEMO1タイプ)
DEMOサイト「Boulangerie Mugi」ではパン屋を例にしていますが、
この構成は、予約を必要としない販売・来店型のお店全般に応用できます。
お惣菜屋さん・お弁当屋さん・スイーツ店・花屋さん・テイクアウト専門店など、
「今日やっているか」「どこにあるか」「何が買えるか」を伝えることが中心の業種にぴったりです。
🍞 トップページ構成と導線の考え方
DEMOサイト「Boulangerie Mugi」では、
次のような順番で構成しています。
① ヒーローセクション(メイン画像)
お店の外観や看板商品などを大きく配置し、
見た瞬間に“どんなお店なのか”が伝わるデザインにします。
中央のテキスト部分(現在「パン屋さん向けDEMOサイトです」となっている箇所)には、
あなたのお店のコンセプトや想い、季節メッセージなどを自由に書けます。
たとえば:
ここはあなたのお店の個性を伝える場所です。
キャンペーンや季節限定商品に合わせて差し替えるのもおすすめです。
下の「MENU」ボタンからメニュー紹介ページに誘導することで、
“見て→行きたくなる”流れをつくります。を出せる場所です。
季節ごとに入れ替えたり、新商品の紹介に使ったり、自由にアレンジできます。
その下に配置した「MENU」ボタンから、メニュー紹介ページへスムーズに誘導しています。
2.お店について(About)
このセクションでは、お店の雰囲気や想い、こだわりを伝えます。
訪れる前に「どんな人がやっているお店なのか」が分かると、初めての方でも安心して足を運べます。
書き方のポイントはシンプルです。
- 店舗のコンセプトや想いを一文でまとめる
- 写真は1〜2枚(外観やスタッフの写真で十分)
- 難しく考えず、自分の言葉で書くことが一番大切
たとえば:
Aboutは長く書く必要はありません。
写真1枚と短い文章だけでも、温度のあるページになります。
3.メニュー紹介(Menu)
メニュー紹介のセクションでは、お店で扱う商品やサービスを写真と一緒に紹介します。
パン屋さんであればパンの種類、お弁当屋さんなら日替わりメニュー、花屋さんなら季節のアレンジなど、
“来店前にイメージできる情報”を整理して掲載します。
掲載のポイントは3つです。
- 写真は明るく、背景をシンプルに
- 商品名+一言コメント(材料・人気の理由など)
- 並べすぎず、「定番3〜6点」を目安に
例:
・カレーパン — じっくり煮込んだ自家製カレーを包みました。
・ホットドッグ — パリッと焼いたソーセージが人気。
・めんたいフランス — バターと明太子の香りが食欲をそそります。
店舗によっては「季節のメニュー」「週替わり」「おすすめ」など、
カテゴリーを分けて見せると更新しやすくなります。
また、価格を載せるかどうかは自由です。
定期的に変わる商品が多い場合は「店頭でご確認ください」と添えることで、更新の手間を減らせます。
写真の並びは“お店の顔”。
見せたい順番に配置し、見た人が「行ってみたい」と思える構成を意識しましょう。
4.素材へのこだわり
このセクションは、お店の魅力を伝える一番の見せ場です。
DEMOではパン屋さんを例に、「フランス産小麦の直輸入」「リンゴの皮から起こした天然酵母」など、
“知る人が聞けば食べてみたくなる”ようなポイントを紹介しています。
──こうした一文だけで、「本気で作っているお店なんだな」と伝わります。
素材や製法へのこだわりはもちろん、
「この道具を使っている」「この場所で焼いている」「この人から仕入れている」など、
お店の“こだわりの背景”を見せるのも効果的です。
他店との差別化は、特別なことをする必要はありません。
「うちはこうしています」と胸を張って言えることを、丁寧に言葉にするだけで十分です。
素材や仕入れ先、製法に込めた思いを具体的に。
知っている人が“おっ”と思う言葉を一つ入れると、印象がぐっと強まります。
そして、「このお店、行ってみたい」と思わせる小さなきっかけになります。
5.アクセス・営業時間
アクセスと営業時間のページは、「お店に行く前の不安をなくす」ための場所です。
どんなに素敵なお店でも、場所が分かりにくかったり、定休日が不明だったりすると来店につながりません。
見やすく、分かりやすくまとめることが大切です。
DEMOでは表現しきれませんでしたが、住宅街にある店舗を想定すると
- Googleマップを埋め込み
- 住所・営業時間・定休日を明記
- 駐車場や目印となる建物の情報を補足
といった構成がお勧めです。
また、道が複雑な場合は、写真付きの道案内や短い動画がとても効果的です。
たとえば、ドライブレコーダーの映像を編集して「この交差点を右折」「この看板が目印」と示すだけで、
初めての方でも安心して来店できます。
ナビが正確に案内してくれない場所では、“お店独自の道案内”が信頼を生みます。
たった一枚の写真や地図の注釈で「行きやすいお店」になります。
さらに、XOイベントカレンダーなどを活用して、
営業日・移動販売・臨時休業などをカレンダー形式で見せるのもおすすめです。
最新情報を自動更新できるため、日々のメンテナンスも最小限に抑えられます。
6.お知らせ・ブログ
お知らせやブログは、「最新情報を発信するためのスペース」ですが、
無理に頻繁な更新をする必要はありません。
もし「極力手間を減らしたい」という場合は、
ブログセクションをあえて設けず、公式LINEでしっかりアナウンスする方法も有効です。
LINEの投稿はスマホ1つで完結し、クーポンやショップカードとの連動もしやすいので、
小規模店舗ではこちらの方が運用しやすい場合もあります。
また、XOイベントカレンダーを設置していれば、
営業日・出店・イベント情報の更新だけでも十分「動きのあるサイト」になります。
「最新情報=カレンダー更新」で代用できる仕組みです。
ただし、完全に放置してしまうのはもったいないです。
ファンの方の中には、ホームページの更新通知を登録している人もいます。
月に1回でもいいので、
たとえば「新商品の写真+一文」でも投稿してみましょう。
更新頻度よりも「最近も動いている」という印象が大切です。
無理なく続けることで、検索順位の維持にもつながります。
📅 フッターで完結する来店導線



パン屋さんに限らず、来店型のお店では、フッター部分に「次の行動」がまとめられているととても便利です。
フッター部分には、お客様が次に行動しやすい情報をまとめています。
| エリア | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| ① MAP | 店舗地図・住所・営業時間 | 実店舗案内 |
| ② イベントカレンダー | 出店・移動販売・定休日の色分け表示 | 営業予定を一目で把握 |
| ③ 公式LINE | QRコード・友だち追加ボタン | 情報発信・来店促進 |
これにより、サイトのどのページを見ても
最下部で「場所・予定・LINE登録」に自然につながる導線になっています。
💳 紙のポイントカードとLINEショップカードの併用
客層を考慮し、紙のポイントカードを継続しながら、
公式LINEでもショップカードを発行できるようにしました。
- 常連さんは紙カードを継続利用
- 若年層・スマホユーザーにはLINEショップカードを提案
この“二段構え”が、小規模店舗でも無理なく導入できる現実的な方法です。
また、毎月の「ポイント2倍DAY」もイベントカレンダーで表示しておくことで、来店促進に繋がります。
💡 この構成が向いている業種
この「来店型シンプル構成」は、次のような方におすすめです。
- その日販売・テイクアウト中心のお店
パン屋さん、惣菜屋さん、お弁当屋さん、花屋さん、ケーキ店など - 予約を受け付けず、営業日・出店予定を発信したい店舗
イベント出店や移動販売など、営業スケジュールを知らせたい業種 - 公式LINEを主軸に運営したい方
クーポン・ショップカード・お知らせ配信をLINEで完結したい方 - 手間をかけずにホームページを維持したい方
月1回の更新やイベントカレンダーの管理だけで十分という方



「店舗情報を整理して、行きたくなる導線を作る」ことを目的とした、
シンプルで現実的なホームページ構成です。
🧘♀️ 体操教室(DEMO2)|問い合わせを増やす“半自動型”サイト構成
DEMO2は、完全な自動予約機能を備えたサイトではありません。
レッスン内容や会場が日によって変わるため、
「自動予約システムでは対応しきれない部分」を、Googleフォームで補う構成になっています。
体操教室のように、
- 参加希望の内容を確認してから日程を調整する
- 事前にヒアリングが必要
- お問い合わせのハードルを下げたい
といった業種では、この「半自動型」が現実的です。
メールや電話だけだと、忙しい時間に対応しにくく、機会損失にもつながります。
そのため、Googleフォームを複数用意し、
「体験申し込み」「レッスンに関する質問」「出張レッスン相談」など、
目的別に気軽に送信できる窓口を設けています。
この構成により、
自動予約システムのような複雑な設定は不要で、
フォームからの回答を見て自分のペースで対応できるようになります。
つまり、“手動対応の手間”を残しつつ、“問い合わせのチャンス”を逃さない設計です。
予約管理を完全自動化するのは手間が大きいですが、
Googleフォームを組み合わせることで、「半自動+柔軟」な仕組みが作れます。



今の時代、メールや電話での問い合わせは意外とハードルが高いんです。
「LINEなら気軽に話せるけど、メールは緊張する」という方も多いですよね。
実名を出すのが不安、まずは話だけ聞いてみたい──そんなお客様も少なくありません。
だからこそ、GoogleフォームやLINEのように、気軽に送信できる窓口を用意しておくと安心です。
さらに、メールには“作法”への不安もあります。
「拝啓っているの?改行はどうするの?」と迷う人も多く、
そうした心理的ハードルが問い合わせの減少につながっていることもあります。
LINEやフォームなら「形式を気にせず送れる」ため、問い合わせのチャンスを逃さない設計になります。
💡 この構成が向いている業種・運営スタイル
この「問い合わせ+半自動型構成」は、次のような業種におすすめです。
- 音楽教室・体操教室・サッカー教室・個人塾など
カリキュラムが複数あり、内容やレベルによって料金が異なる場合。 - 日程や時間を柔軟に調整する必要がある事業
レッスンや体験の希望日をフォームで受け取り、後から連絡を取るスタイル。 - 事前ヒアリングが重要な業種
「まず話を聞いてから案内したい」「内容に応じて対応を変えたい」場合。 - 完全自動化までは不要だが、問い合わせの手間を減らしたい方
メールよりも気軽に送信できるGoogleフォームを中心にしたい方。
自動予約に頼らずとも、“気軽に問い合わせができる仕組み”を作ることで、
忙しい時間帯でもチャンスを逃さず、無理のない運営ができます。
💅 ネイルサロン(DEMO3)|完全自動化の「運営効率型」サイト構成
ネイルサロンDEMO(LUCE)は、予約・配信・リピート施策をすべてスマホで完結できる構成です。
公式LINEでショップカードやクーポンを配信し、外部予約システム(RESERVA)で自動受付を行う。
ここまで整えば、日々の運営はほぼ自動化できます。
ただ──
この仕組みが整っていても、ホームページが必要な理由があります。
🌐 なぜホームページが必要なのか
LINEや外部予約サイトは便利ですが、
- Google検索には表示されない(LINEはYahoo!系列)
- 予約システムはサブドメイン扱いで検索に弱い
- SNS投稿は流れてしまう
つまり、「あなたのお店を探している人」には届きにくいのです。
ホームページは、検索で最初に見つかる“公式の入り口”。
信頼感を与え、LINEや予約ページへつなぐハブの役割を持っています。
たとえば、



「ネイル ○○市」
「ジェルネイル 初回限定」
などの検索結果で見つけてもらうためには、HPが必要です。
📱 スマホで運営できる仕組み
LUCEでは、
- トップページ → 「予約はこちら」ボタン → RESERVA
- トップページ フッター→ 公式ラインでクーポン→ 公式LINE友だち追加リンク
- XOイベントカレンダーで空き状況を更新(月1回でOK)
という流れで、HP・LINE・予約システムを一体化しています。
公式LINEの配信はスマホからでも可能で、忙しいサロンワークの合間に操作できます。
💡 この構成が向いている業種・運営スタイル
- 美容・リラクゼーション・エステなど完全予約制の業種
- LINE公式を中心に集客とリピートを回したい店舗
- PCを開かず、スマホだけで更新・運営したい方
ホームページは“検索で見つけてもらうための看板”。
LINEと予約システムは“運営を支える仕組み”。
この3つをつなぐことで、「発見→予約→リピート」の流れが自然に回ります。
🧭 まとめ|あなたの事業に合う構成を選ぼう
ここまで3つのDEMOサイトを見てきましたが、
どれも目的は同じ――あなたのお店や教室を、見つけてもらい、安心して来てもらうことです。
違うのは、「どこまで自動化するか」「どんな導線を重視するか」だけ。
| タイプ | 概要 | 主な特徴 | 向いている業種 |
|---|---|---|---|
| DEMO1:来店型(パン屋タイプ) | 予約不要。発信中心の構成 | 営業日・イベント・商品紹介を簡潔に更新 | 飲食・販売・惣菜・花屋・お弁当など |
| DEMO2:問い合わせ型(体操教室タイプ) | 半自動。Googleフォーム中心 | 柔軟な調整・ヒアリングが必要な業種 | 教室・塾・スクール・レッスン系 |
| DEMO3:自動運営型(ネイルサロンタイプ) | 完全自動化。LINE+予約サイト連携 | 予約とリピートをスマホで完結 | サロン・美容・エステなどの完全予約制業種 |
💬 自分に合う構成を選ぶポイント
- 予約が必要か、不要か
→ ここが一番の分かれ道です。 - お客様とのやりとりをどこまで自動化したいか
→ 自動化すれば便利ですが、柔軟さは失われます。 - 誰が、どこで、どの端末で更新するか
→ スマホで完結したい人はLINE・RESERVA型、PC管理が得意ならカレンダー・フォーム型がおすすめ。
ホームページは、あなたの事業の「顔」です。
LINEや予約システムは、その顔を支える「仕組み」です。どのタイプを選んでも、目的はひとつ。
あなたらしい運営ができる導線を作ること。
🔽次に読むならこちら!
これでトップページ設計は完了です。
次のステップでは、固定ページ(アクセス・店舗紹介・メニューなど)の作り方を解説します。
最初は「アクセスページ」から、一緒に整理していきましょう。










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